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海外就学者/帰国生入試完全ガイド

学習計画の立て方


帰国生入試合格のためには、計画的な準備が不可欠です。
海外と日本の入試システムの違いに対応し、自分の強みを活かし弱点を補うための効果的な学習計画を立てましょう。
まだ現地の学校に在学中の場合や、帰国したばかりの場合は、日本の入試システムを学び理解する時間も必要ですので、余裕を持ったスケジュールを組むことが重要です。

 


学習計画を立てる前に把握すべきこと

現在の自分の学力レベル

日本語、英語、数学、理科、地歴公民などの各科目(入試で必要になる可能性がある科目)について、日本の科目内容/カリキュラムを確認しておきます。
問題集や大学の過去問を解いてみて、どの分野が得意で、どの分野に課題があるかを明確にします。
まずは、現在の実力を正確に把握することから始めましょう。

志望校の入試科目と配点

志望大学の帰国生入試/総合型選抜/学校推薦型選抜で、どのようなタスクが課されるのか、それぞれの配点はどうなっているのかをリサーチします。
英語の比重が高い大学もあれば、小論文や面接を重視する大学もありますし、事実上の学科試験が課される場合もあります。
エントリーシートの負担(字数や内容など)も要チェックです。

利用可能な時間と資源

受験までにどれくらいの時間があるか、どのような学習リソース(教材、塾、オンライン講座など)が利用できるかを確認します。
教材についてはインターネットでリサーチしながら自分に合ったものをチョイスしましょう(帰国している場合は、実際に書店で手に取って内容を確認することをお勧めします)。
家族のサポートや学校の先生からの指導も重要なリソースです。

自分の学習スタイル

自分がどのような環境や方法で効率よく学習できるかを理解しましょう。
朝型か夜型か、1日の中で集中できる時間帯はいつか、一人で学ぶのが落ち着くか、誰かと一緒に学ぶ方がやる気が出るか、あるいは自宅と自習室や図書館ではどちらが集中できるかなど、自分の学習スタイルを把握します。
また、季節によっても気分が上がる時期とそうでない時期がありますので、自分のバイオリズムをつかんで長期計画に反映させましょう。


効率的な学習計画の立て方

STEP 01

長期計画を立てる
まず、受験日から逆算して、大まかな学習計画を立てます。

例えば、「出願3ヶ月前までに英語試験のスコアを取得」「出願1ヶ月前までに志望理由書を完成」など、主要なマイルストーンを設定します。
科目ごとの学習ペースも決めておきましょう。

STEP 02

月間・週間計画に落とし込む
長期計画をより具体的な月間・週間計画に落とし込みます。

各曜日で重点的に取り組む科目や内容を決め、バランスよく学習できるようにします。
例えば、「月・水・金は英語資格試験対策」「火・木は小論文」「土・日は志望理由書作成のためのリサーチ」などと決めておくと良いでしょう。

STEP 03

日々の学習スケジュールを作成
さらに、一日のうちでいつ、どのタスクを、どれくらいの時間勉強するかを、自分の週間スケジュールに合わせて、曜日ごとに具体的に計画します。

集中力が高い時間帯に思考力を要するタスクを配置する、隙間時間に暗記物をするなど、効率的な時間配分を心がけましょう。
さらに飽きやすい性格の方は、例えば1時間程度でタスクを変えて集中力を切らさないようにするなど工夫してください。
また、無理せず休憩時間を適切に取ることも重要です。

STEP 04

定期的なフィードバックと調整
週に一度は学習の進捗状況を振り返り、計画通りに進んでいるかを確認します。
進度が遅れている場合は、計画を再調整して取り戻すことを考えましょう。
例えば、1週間の計画は6日分で立て、週末の1日を調整日として使うようにすると、無理なく計画の進捗を図ることができます。
また、英語資格試験や学科試験については、模擬試験などで実力がついていることを確認することも有益です。

最後に、学習計画を立てる際は無理のないスケジュールを心がけましょう。
睡眠時間や休息、趣味や友人との時間も大切にしながら、持続可能な学習習慣を作ることが長期的な成功につながります。
また、一人で悩まずに、家族や学校の先生、受験経験者など、周囲のサポートを積極的に活用することも重要です。
帰国生ならではの強みを活かし、弱点を克服するための戦略的な学習計画で、志望校合格を目指しましょう。


タスク別の学習アプローチ

科目

効果的な学習方法             

注意点

英語


 日常的に英語に触れる
各種資格試験の対策問題集を解く
英語での読書や映画/ドラマ視聴
TEDやYouTubeで学術的な英語に触れる
詳細は「英語資格試験対策」のページ
をご覧ください

試験形式に慣れること、
制限時間内に解けるようになることが重要
とくにライティングとスピーキングの練習は
欠かせない

日本語


日本語評論を読む、小論文の練習、語彙力強化
詳細は「日本語能力の強化」
「小論文対策のポイント」
のページをご覧ください

学術的/思想的な日本語と
日常会話の日本語は異なるので注意

数学

基本概念の理解、問題演習、過去問分析
日本と海外のカリキュラムの違いを把握し
不足している分野を重点的に学習

理科・地歴公民

用語集の活用、基本概念の理解、問題演習
選抜方法の「総合問題」などで
必要とされる場合がある
日本独自の内容
(政治経済、日本史、日本地理など)
は特に注意が必要

小論文


課題文読解力の強化
頻出テーマに関する知識と理解の習得
答案作成の練習
詳細は「小論文対策のポイント」
のページをご覧ください

論理構成や日本語の表現力が重要
試験が近づいたら、制限時間内に答案を
作成できるか、タイムを計りながら練習する

面接


 想定問答集の作成
将来の目標と、そのために大学で何をどう学ぶ
かを明確かつ具体的に考える


単に海外にいたことをアピールしてもダメ
海外での経験で培われた視点
ものの考え方や自分の成長について
アピールできるようにする 

エントリーシート


 大学が受験生に求めている資質を
効果的にアピールできるように
海外での経験や実績の使い方を考える
プロの指導を受けるとよい


 同上
エントリーシートのフォーマットに沿って
的確に記述する
(求められていることを書く)

タスク表につきましてはPC版サイトで見やすくご覧になれます。


Column 

帰国生入試合格のための5ヵ条


 
 
  1. 海外経験の価値を正しく理解し、アピールする
    あなたの強みは何よりも海外での経験です。
  2. バイリンガル能力を磨く
    英語と日本語の両方を学術レベルで使いこなせるようにしましょう。
  3. 日本の大学入試システムを理解する
    帰国生入試、総合型選抜/学校推薦型選抜の特徴と一般選抜との違いを把握しましょう。
  4. 計画的な準備を行う
    時間管理と効率的な学習計画がカギです。
    自己マネージメントもしっかり行いましょう。
  5. 自己理解と目標設定
    なぜその大学で学びたいか、何をどう学びたいかを明確にしましょう。

帰国生入試では、海外での経験をどのように大学での学びに活かし、大学のゼミナールや研究室でどのように貢献できるかをアピールすることが重要です。
単に「海外にいた」という事実だけでなく、その経験から何を学び、どのように成長したかを具体的に伝えられるよう準備しましょう。


Column

心身の健康を大切にして

受験勉強は長期戦です。
適度な休息、バランスの良い食事、定期的な運動を心がけ、ストレスを溜めないようにしましょう。
困ったときは友人や周囲の大人に相談することも大切です。

自分のことを守りつつ勉強を頑張りましょう。
くれぐれも無理はしないでくださいね。


Column

エール!

帰国生入試は、あなたの独自の経験や視点が評価される特別な機会です。
日本と海外の両方の文化や教育を経験したあなただからこそ持っている強みを最大限に活かし、自信を持って挑戦してください!

帰国生として日本の大学に進学することは、グローバルな視点と日本の文化・教育の良さを結びつけることができるチャンスですし、あなたはその役割を果たせる立場にあることを忘れないでください。

受験勉強は大変かもしれませんが、あとから振り返ったとき、この過程自体があなたの成長につながる素晴らしい経験だったと思えるはずです。
このガイドが、あなたの帰国生入試成功の一助となれば幸いです。

応援しています!!



     がんばろう!!